健全な境界線について

 

 

本当は「ノー」と言いたいのに、思わず「イエス」と言ってしまうことはありませんか?
あなたの優しさを利用しようとする人はいませんか?
あなたに犠牲を強いて、自分の思い通りにしようとする人はいませんか?

心当たりがあるなら、そろそろ健全な境界線を引くことを学ぶべきでしょう。

境界線とは、あなたの限界を定めることで、それを超えることは誰にもできません。
相手が誰であろうと、あなたが相手をどれだけ愛していようと、あなたの境界線は守られるべきなのです。

 

 

お互いを尊重するために境界線を引く

 

例えば、私は人との関わりにおいて、相手が私に対し敬意を払うことを望みます。
そして私も、相手に対して敬意を払います。これは私にとって譲れない境界線です。
失礼な振る舞いをして、私の境界線を越えようとする人がいたら、私の気持ちや考え方を伝えるようにしています。
そうすることで場のエネルギーがクリアになるからです。
その後、相手の主張に耳を傾けます。

失礼な態度を改めない相手に対しては、関係は消滅します。
そのせいで私が罪の意識を持つことはありません。
愛情が消えたわけではありませんが、境界線を越えてしまったので、私から連絡を取ることはもうありません。
自分を大切にするために境界線を引くことは、清潔のために髪を洗ったり、
足を保護するために靴を履いたりするのと同じです。

 

つまり、日常的で、健全で、必要不可欠な活動なのです。

 

それぞれの個人的な境界線については、考慮したり、譲り合ったりする点もあるでしょう。

境界線を超えて誰かと衝突してしまった事実が問題なのではなくて、
それにどう対処するかが、良い人間関係を築くために重要です。

 

心の境界線の例を挙げてみましょう。

・どれくらい、パーソナルスペースが必要か

・どれくらい、孤独な時間を必要とするか

・どれくらい、愛情やロマンスを求めるか

・どれくらい、愛情深い言葉を必要とするか

・どれくらい、私物に触れられたくないか

・どれくらい、人間関係に誠実さを求めるか

・どれくらい、経済的な平等や公平性は重要か

 

 

自己主張とは、あなたの境界線を守るための強さや勇気を持つことです。

他人があなたの境界線を無視して踏み込もうとするとき、
それを守るのは大変なことでしょう。
あなたは疲れ果て、境界線に固執することが本当に必要なのかと疑問に思うかもしれませんが、
「内側のあなた」を守るために必要なのです!

「内側のあなた」は、「外側のあなた」を頼りにしています。

「内側のあなた」は、大切に育む幼子のようです。
「内側のあなた」が疲れているときには癒し、楽しみたいときには遊んであげなくてはいけません。
「外側のあなた」は、「内側のあなた」を大切にケアするべきです。
ですから、心の境界線を守らなくてはならないのです。

 

あなたに頼みごとを断られた相手はがっかりして、怒り出すことさえあるでしょう。
けれどもその人も人間ですから、境界線の存在を分かっているはずです。
あなたに断られて一度は落胆したとしても、心の奥底では、あなたの行動に敬意を払うようになります。
あなたが「ノー」と言うとき、あなたは健全な行動の手本を示しています。
あなたに対して相手が怒る理由のひとつは、不当な要求に対して「ノー」ということが可能だと、
これまで思ってもみなかったからです。
ですから、要求を断るあなたの姿を目にして、相手は驚いてしまうのです。
あなたは、相手のことが嫌いだから断るのではなく、
自分の境界線を守りたいだけなのだと説明してもよいでしょう。

けれども、断る理由を説明しなくてもかまいません。
説明すればするほど、相手は力を持ち、あなたを操作して、最終的に「イエス」と言わせようとするからです。

境界線を引くことは、あなたが受け入れられること、受け入れられないことをはっきりと知らせることです。
それは大変でしょうが、健全な人間関係を築くためには必要なのです。

 

 

時間についての境界線

 

もう一つ大切な境界線は、自分のスケジュールを自分で決めることです。
他人の言いなりにならないでください。例えば電話やドアのベルが鳴っても、すぐ対応しなくてもよいですし、
メールやSNSのコメントに対し、即座に返事をする必要もありません。
もし誰かがあなたに、「すべての予定をキャンセルして、車で送ってほしい」などと頼んできても、
あなたには断る権利があるのです。
相手の準備不足が、あなたの緊急事態になるのは間違っています。
私たちは、思わず人を助けたくなる衝動を克服しなくてはなりません。

 

罪悪感を持たせることで、相手を自分の意のままに操ろうとする人がたくさんいます。
そして、お世辞も付け加えたりします。「私を助けることができるのはあなただけ。
あなたが助けてくれなかったら、恐ろしいことになる」などと言ってくるでしょう。
人の気持ちに敏感なあなたは、困っている人を助けずにはいられません。
気づかないうちに人に支配されてしまいます。

あなたは自分の心の弱さのせいで、人に利用されてしまったと感じ、怒りまで湧いてきます。
「自分を大切に扱う」という誓いを破ってしまったことにいら立ちを感じ、
心や感情や体の中に有毒なエネルギーを溜め込むのです。

 

すべての人の源は神にあることを、どうか思い出してください。
自分の思い通りにしようとあなたの感情を弄ぶ人たちも、あなたと同様、神に創造された存在です。
あなたは彼らの神ではないし、彼らの源でもないのです。
すべての源である神に、彼らの世話は任せてください。
どうしたら本当の意味で彼らを助けて、自立させることができるのか、あなたは天に導きを仰いでください。

神の助けがもたらされるように、あなたがアースエンジェルとして働くこともあるでしょう。
しかし、そのような行動は罪悪感からではなく、愛情から発したものであるべきです。

 

 

罪悪感ではなく愛

 

あなたが罪悪感から、人に何かを与えているのなら、
本当の意味で与えていることにはなりません。罪悪感から与える行動は、ネガティブなエネルギーを帯びています。

境界線を引くこととは、セルフケアのひとつの形だと言えるでしょう。
あなたが境界線を守れば、他人に操られたり、罪の意識を持たせられたりすることはありません。
そのとき、「内側のあなた」は喜び、あなたに感謝するのです。

自分のために立ち上がるとき、あなたの自尊心はさらに大きくなります。
それは、他人を批判したり、攻撃することではありません。
自己主張することで、あなたと関わる人すべての権利を守ることになるのです。
あなたが自分の境界線を守り、毅然として「ノー」と言えば、正しい境界線の引き方を周囲に教えています。

すべての源は、あなたではなく神です。あなたが彼らの源になってしまうと、
その人たちはどうやって成長する方法を学ぶのでしょうか。

 

 

自分のためにエネルギーを残しておく

 

私が、初めてエンジェルワークショップをしたとき、一対一で生徒と接する時間がありました。
この個人セッションの間は、私は生徒の守護天使に波長を合わせ、すべての質問に答えていました。
けれども、その後帰宅すると2、3日は疲労で体調を崩してしまいました。
自分をすり減らしてでも生徒のために奉仕するべきだ、という誤った認識を持っていたからです。

ようやく、生徒に手を貸しすぎることは双方にとって良くないと私は気づき、
健全な境界線を教えようと決意しました。
生徒の多くが、スピリチュアルな教師になることを目指していたので、
天のガイダンスや質問への答えを自分で受け取る方法を学ぶ必要がありました。

それからは、生徒自身が天使のメッセージを受け取れるように力を注ぎました。
また、授業の合間に私は必ず休憩を取り、質問は一切受け付けませんでした。
休憩中に質問をされたときには、次のように答えました。

 

「他の生徒さんも、その質問に興味があるかもしれませんから、皆が揃ってからにしましょう」

 

そして私も生身の人間なので、休憩やエネルギーの補給が必要なのだと話しました。

私は休憩を取ることで元気が回復し、もっと良い教師になれることが分かっていました。
私は以前よりもエネルギーに満ち、幸せを感じるようになりましたが、それは教師にとって大切な資質です。
私は生徒たちに、幸せそうな教師の授業を受けるようにと勧めていました。
幸せな教師は、幸せになる方法を示してくれます。
言葉で直接伝えると同時に、自らが良い手本となります。
幸せになる方法を教えることが、最も大切なのです!

 

また、親として健全な境界線を示すことは、子どもたちにとっても良いことです。
子どもたちが自分自身を大切にすることを、あなたは望んでいるはずです。
それなら神も、あなたを含めたすべての人間にそう望んでいるのです!

あなたが境界線を守り、必要なときは「ノー」と言えるようになれば、
自分の好きなことや、優先したいことに割く時間の余裕ができます。文
章を書きたい、何かのクラスを受講したい、本を読みたい、楽器を奏でてみたい、
新しい事業を始めたい、ヒーリングの技術を学びたいなど、あなたにはしてみたいことがたくさんあるでしょう。

心の境界線を定めることで、心が健全になり、幸せを感じ、活力が湧いてきます。
他人に利用されるのではないかと、警戒しなくてもよいのです。
相手の厚かましい行動に怒りを感じると、そのことばかり考えてしまいがちです。
ストレスが積もると、ゆくゆくは、うつ病や中毒症、人間関係のトラブル、孤独、不安などを引き寄せてしまうのです。

 

 

「Doreen Virtue | official Angel Therapy Web site」2015年9月27日掲載のブログ より