「ピザ!」というインドのスラム街に住む兄弟が主人公の映画を観ました。
ある日、彼らが住むすぐ近くにピザ店ができ、スターがそこに食べにやってきたことから、兄弟はピザに憧れるようになります。
映画「ピザ!」はこの憧れのピザを手に入れるまでのストーリです。
ピザは彼らにとって超高級品。
彼らが一ヶ月丸々働いてやっと一枚のピザを買うことができます。
お母さんに頼んでももちろんピザは買ってもらえず、おばあちゃんがピザに似せて野菜を乗せたドーサを作ってくれましたがどこか違う。
それならと、二人は策を凝らして一生懸命に働きお金を貯めました。
やっと貯まったお金を持って、ピザ店に向かうと服装が汚いと入り口で警備員に追い返されてしまいます。
裕福な友人が、食べかけのピザをとっておいてくれましたが、「食べたいのは食べかけのピザじゃない」と断ってしまいます。
今度は洋服を手に入れようと、お兄ちゃんは機転を利かせ二人分の新品の洋服を手に入れます。綺麗な洋服でお店に向かったものの・・・
再び入り口で注意され、今度は店員に叩かれてしまいまた入ることができませんでした。
どんなに努力しても頑張っても、二人は思ったような方法ではピザを食べることができなかったのです。
そんな時におばあちゃんが亡くなり、ピザのために貯めたお金はおばあちゃんのお葬式代になりました。
二人はピザを諦めたのです。
その後、“ひょんなこと”から二人はピザ店に招かれ「君たちはいつでもピザを無料で食べられる」と言われピザをもらいます。
念願のピザを食べた兄弟は・・・
「あまり美味しくない。ドーサの方が美味しい」と。
人生の縮図のような物語でした。
わたしたちも同じように何かに強く憧れ、それを追い求めますが欲しがっても欲しがってもなかなか手に入れることができませんよね。
どうしても欲しいものに限ってもう少しのところで、遠ざかってしまうんです。
そして、それを諦めて手放した頃に手に入る。
でも、実際に手に入っても思っていたほどのものじゃなかった。
それよりもいつもそばにあったものの方がよほど自分に幸せを与えてくれるものだった・・・
欲しいものは、自分の思っている方法ではなく、思ってもみない方法で自分の元にやってくるとはまさにこの映画で兄弟がピザを手に入れた方法です。この「ピザ!」という可愛らしい兄弟の映画は、宇宙の采配がどんなふうに働くのか、そして自分のプランの無意味さ、そんなことをわかりやすく描いていました。
私たちの必死の努力は自分のためではなくて、誰かのためになり、自分のことは自分で面倒をみるのではなく、宇宙が他の人を使って実現してくれる。
結局、自分の人生は自分ではコントロールできないし、何が自分のためで何が人のためになるのかなんて本当のことはわからない。
何が悪いことで、何がいいことなんてわからない。悪いことに思えることが、他の人を助けることもあるし、自分の願いを叶えることもある。
私たちにはわからないことばかり。
と、大切なことを改めて思い出した気がしました。
宇宙はありとあらゆる方法を使って願いを叶えますね!
監督の本当の意図はわかりませんが、私はそんなメッセージを受け取りました。