今、これまで以上に「自由」や「解放」を望んでいる方が多いのではないでしょうか。
まずは、外出自粛要請が終わってくれれば、コロナが収束してくれれば、ワクチンや治療薬ができてくれれば、景気が上向きになってくれれば・・・
そうすれば、この状況から自由になれるのに、解放されるのに。
そんな風に思っている方もすごく多いと思います。
私も、早くみんなが自由に出歩けるように、安全に働きに行けるように、楽しく集まれるようになってほしい、そんな風に思います。
私たちは、外の世界が変わってくれれば自分の心は救われるのに。
そんな風に考えることに慣れていますよね。
あの人が変わってくれれば、もっと愛してくれれば、私は幸せになれるのに・・・
そんな風に、外側の何かが自分の状況に影響を与えていると信じています。
けれど、スピリチュアルを学んでいる多くの方がすでにご存知の通り、私たちの感じていることというのは、外側の状況とは関係がないんですね。
というか、外の世界の被害者でいる必要はないんです。
外の世界ではなく、自分の心の方に真のパワーがあるんです。
私が好きな話に、こんな話があります。
あるA靴店の営業マンが、アフリカのまだ発展していない土地を訪れた時のことです。
「この地では誰も靴を履いている人はいない。靴なんて売れるはずがないだろう」
そう言いました。
同じ土地を、B靴店の営業マンが訪れました。
「この地ではまだ誰も靴を履いている人はいない。チャンスだ!ここではこれからたくさんの靴が売れるだろう。」
そう言いました。
これは、辛い時にでもポジティブシンキングをしなさい。というお話ではなく、外の状況は関係ないというお話です。
そして、外の状況がどんな状況だとしても、それを扉として幸せな結果をもたらすことが誰にでも可能だということです。
「〜だから無理」「〜だからできない」ということはないということです。
一番ネガティブだと思うことを、一番の大きな奇跡に転換が可能だということです。
一番苦しいことの背後には、一番望んでいたことへの扉が待っているということです。
苦しいことを、幸せへの扉に変えることができる力をあなたは持っているということです。
私たちの多くは、問題解決を求める時、外側の状況を一生懸命に動かそうとしますよね。
外側の問題を「解決」しようとするんです。
外側の誰かや何かをコントロールして、解決を図ろうとするんですね。
でも、自分の心が、外の世界に鏡のように映し出されているとしたら、外の世界をいくら取り替えても、心が変わらない限り、何度でも同じような状況は訪れるんですよね。
外の世界に対するアプローチが有効に働くのは、心が穏やかなところに降りてきたインスピレーションやアイディアであって、不安や焦りから行動したときではないんですね。
最近、観た「馬医」というお医者さんがテーマのドラマに首医(スイ)と呼ばれる経験豊富で、学徳に優れた医師が出てきます。
首医はドラマの中でこんなことを話すんです。
「海に浮かぶ船は、皆、波風にさらされる。
だが、同じ波風を受けてもある船は東へ、ある船は西へ進む。
なぜかわかるか?
船の向かう先は風や波ではなく、帆で決まるからだ。
人生には多くの試練と苦難がある。
だが忘れるな。
どんな時も行く先を決めるのは自分だ。
何があろうと今のように心の帆を高くかかげよ」
どこへ向かうか。
それは、自分の心、それ次第なんです。
私たちは、コロナの奴隷でも、お金の奴隷でも、政府の奴隷でも、身体の奴隷でもありません。
私たちは誰にも傷つけられることない「心」です。
本来、「心」というのは自由で解放されているのが自然な状態です。
けれど、いろんな重荷を感じたり、罪悪感、焦り、不安そういったもので心の自由さを縛ってしまうんですね。
では、そうした重荷というのはどこからやってくるかといえば、ネガティブな未来予測やイメージだと思うんですね。
または、何かへの執着かもしれません。何かへのしがみつきかもしれません。
それがなければ困ることになる。といった思い込みかもしれません。
そうしたものは全て、今見ている世界がリアルであり、その世界が変わらないと、自分は自由になれない、救われないという思いから生まれているんですね。
でも、外側の世界はリアルではありません。外の世界に私たちを救う力はありません。
本当にリアルなのは、自分の心が愛や安らぎにある時、自由で開放感を感じている時に見えてくる世界です。
外の世界をまっさらなスクリーンだと思ってみてください。
そこには、自分の心の状態が描かれていきます。
今、スクリーンには不安を掻き立てるような、そんな映像が映し出されているかもしれません。
でも、一旦、目をつぶりましょう。
まっさらなスクリーンに、どんな映像が映し出されたら、あなたは自由に感じますか?
あなたが解放されたと感じる、最高のシナリオは何でしょうか。
それを実際にイメージしてみてください。
今、あなたが自由を感じる、開放感を感じるそういう映像をどうぞ見せてください。そんな風にスピリットや天使にお願いしてみてください。
そして、目を瞑り、その情景を見て感じてください。
自由と開放感を感じたら、その中に30秒ほど留まりましょう。
「これをお願いします」そんな風にお願いしましょう。
そして、その自由な気持ちを感じたまま、こちらへと戻ってきてください。
そこがあなたの心の置き所です。
お願いしたのだから、お願いしたことを忘れずにいます。忘れないということは、その心の置きどころから離れないということです。
あなたは外の世界の奴隷ではありません。
あなたの心にこそ、自由になるための真の力があります。