人間の持つすべての問題を突き詰めるとそれは人間関係。
アドラー心理学のアドラーがそんな風に言うくらい、人間関係の悩みというのは多くの人が持つ悩みなのだと思います。
スピリチュアルな見方では、
他者との人間関係=自分との人間関係
と捉えます。
だからこそ、人間関係の悩みから抜け出す鍵は「自分を愛すること」そんな風に言われているんですよね。
さて、「自分を愛すること」というと少し漠然としているなあ・・・なんて思う人も多いと思いと思うんですね。
わかりやすくざっくりと書いてみると、
誰かにやってもらいたいと思っていること=自分が自分にやってほしいこと
そして、
誰かにやめてもらいたいと思っていること=自分が自分に対して止めること
と表現できると思います。
例えば、Aさんが「上司がいつもダメ出しばかりしてくることに悩んでいる」とします。
この場合、Aさんは「上司にはダメ出しするのを止めて、もっと自分を認めて欲しい、励まして欲しい。」
そんな風に思っているとします。
だとすれば、きっとAさんはいつも自分に厳しくダメ出しをしたり、またやってしまった、また失敗してしまった、あれもできていない、これも出来ていない、そんな風に自分を責めてしまうことが多いと思うんですね。
こんな自分じゃダメだ、と自分を認められず、自分なんか何も出来ない。そんな風に思うことも多いと思うんです。
自分という存在に対して、もう一人の自分(思考)がいつもダメ出しをしてしまっているんですね。
こんな時、Aさんはもっと自分に優しくしてあげよう。もう自分の粗探しをしたり、出来ていないことで自分を責めるのを止めよう。
そんな風に気がつくことができると思うんです。
「自分が自分にやっていたんだ。」
そう気がついた時点で、もう自分を責めていた自分というのは過去になっています。
少なくとも、波動レベルでは、いつも自分を責めて自分にダメ出しをしていたAさんという場所から違う波動の場所へと移動しています。
自分はダメだ、と無意識に自分を責め続けてきたことから、自分が自分を責めてしまっていたと気がつくと、そういう自分というのが訂正される方向に進みます。
自分がそうであると気がつけるということは、既にそうではないということなのです。
気がついたということで、これまでより自分に優しくなれています。自分を愛せる方向に進んでいます。
そして、
自分が自分に優しくなった分だけ、外の世界も自分に優しくなります。
他にも、例えばBさんが「いつもいつも友人からネガティブな愚痴を聞かされて疲れてしまう」と悩んでいるとします。
この場合、Bさんは「友人にもっとポジティブに考えて、未来を信頼し、楽しく幸せに生きて欲しい」と思っているとします。
こんな時、Bさんはもっと自分の未来を信頼してもいいし、未来を心配せずに楽しんでもっと幸せに生きていいんですね。
他には、「自分を大切にしてくれない、自分のために時間を作ってくれない、自己中心的なパートナーに対して寂しさを感じている」とします。
これは、多くの女性が一度は経験したことがあるかもしれません。
そんな風にパートナーから大切にされていない、と悩む時、自分の内側は「もっと自分を大切にして」「もっと自分のために時間を作って」「もっと自分に関心を持って」「もっと自分を見て」「もっと自分と一緒にいて」とサインを出しているんですよね。
寂しくなるようなパートナシップを築いてしまうとき、ほとんど例外なく「自分に興味を持つのではなく、相手のことばかり考えて生活が相手中心になってしまう」という状態になっていると思います。
私が学生の頃、こんな風に完全に恋人に振り回されてしまう状態がありました。その時、たまたま自分にやりたいことが出来て、彼氏に「2週間くらい自分のことに集中したいからちょっと会えないし連絡も控えたい」と言ったことがありました。
その後、これまでよりも優しくなり、相手からの連絡も増えたことを覚えています。
恋愛指南書では「追えば逃げる、逃げると追われる」などと書かれていたりするかもしれませんか、本当の理由は駆け引き以上のものです。
自分のことを大切にするようになった。
よって、相手も自分のことを大切にしてくれるようになった。
ということなんですよね。
外の世界というのは自分自身の身体も含めて、結果なんですよね。
外に出てくる人間関係というのも既に「結果」
だから、結果に対してアプローチをかけていくのではなく、
原因である自分の「心」に働きかける。
自分の心に愛を増やす。自分に優しくなる。
それが自分と自分の関係を良好にしてくれます。